昨年，私はお盆休みの時の福井県へ帰省滞在中に　福井県某所へ　灯火採集に出かけて　マイマイ蛾の異常大量発生というアクシデントに見舞われ　手痛い敗北を喫しました（私の採集記のＮｏ．Ｌ１６２を参照ください）。通常，マイマイ蛾の大量発生の場合　２～３年は　続くと言われていますので　２～３年はリベンジは出来ないと思っておりましたが　思わねチャンスが巡って来ました。私は福井県出身ということもあり　福井県に採集人の友人が居てましてそこからの　情報によると　今年はマイマイ蛾が　居ることは居るのですが　昨年よりの駆除が上手くいっているのか　今年の台風の影響かは　判りませんが　かなり減っているらしいとのこと。ただ　マイマイ蛾に対する警戒態勢は変わらず　主要な　街灯は消されて　昔，私が採集に行った　良く採れる採集ポイントの強力街灯は　今年も消されているとのこと　。こうなると　消された主要な街灯の中での残っている　僅かな灯火を巡り　細々と採集する感じでしょうか・・・・。今回は　10年前に採集（採集記Ｎｏ．Ｃ０３０）に行ったＩさん（旧ＨＮの鎮東さん）が　同行して頂き　非常に頼もしい限りです。もちろん　今回の採集目標は　関西ではなかなか採れない。ミヤマクワガタの基本型♂，アカアシクワガタの採集です。最近の温暖化のせいでしょうか　関西で採れる　ミヤマクワガタ♂はほとんど　フジ型ばかりで　基本型などお目にかかれません。ましてやエゾ型なぞは　無理でしょうね。福井県は近畿地方では有りますが　関西の北にある寒冷地です。ですが　福井県も今や　フジ型ばかりになっていますので　福井県でもより涼しい高原地帯に　行きます。ここで採れるのは　基本型ミヤマになります。また　関西でのアカアシクワガタは小さいものが多く　福井県のアカアシクワガタは　関西よりも大きいと思っておりました。当然、私は１０年前の福井での灯火採集で　基本型♂ミヤマも大型アカアシクワガタ♂も　採集して　標本は保有していますが　また見たくなりました(笑)
さて　前置きはこの位にして　採集の話にもどります。私は夜の8時頃に実家をでまして　8時半に　Ｉさんと待ち合わせて　車を走らせました。車中では　Ｉさんより　今年の福井県での灯火採集状況を　教えてもらいますが　やはり　異常気象の影響でしょうか？虫の出方は何かがおかしいと　思わざるえませんね。ただ今夜は　湿度，気温も高めで　まずまずの気象条件でしょうか？　ただ月齢はあまり良いとは言えませんが　厚い雲に覆われて　悪い月齢の月を隠して　くれると期待して行きます♪。やがて　ポイントに近づいて行くと　本当に　マイマイ蛾の少なさを感じます。昨年　あれほど飛び回っていたマイマイ蛾が少ないです。　マイマイ蛾も気にならないほどの少なさ　何故かしら嬉しくなってきますね！今日は何とか灯火巡りができそうです。10年前は　大きな街灯の前へ　陣取ってひたすら　来るのを待つ楽ちん採集でしたが　今日は○○を目標にして　ひたすら　灯火巡り歩きます。やがて車は第１のポイントに到着します・・・・・気温は20℃，湿度は高めで　空には期待通りの厚い雲に覆われて月がすっぽりと隠れています。古ぼけた橋の上の並んだ街灯の下を何回か往復しますと　ノコギリクワガタのペアが落ちています！目標とは違いますが取り敢えずは　坊主を免れます！！おやおや　ミヤマクワガタの♀も落ちています。幸先が良いですね！！！コクワガタの♀とカブトムシは　沢山落ちていますが　無視して　スルーして行きます。カブトムシでは　この場所が高標高のせいでしょうか　全てがコカブト並みの　小さいものばかりですね。クワガタムシ以外ではナガゴマフカミキリも見つけました！場所がら（橋の上）か　車に引かれたノコギリ♂も目にしますね。けれど今日はミヤマとアカアシですのでこれを何とかせねば・・・・・・次のポイントに向かいます。
　

第２ポイントでは　かなり岐阜県よりになります。ここも相変わらずコカブトもどきの小さなカブトムシが目につきますが　やっとアカアシクワガタ♀に出合います。アカアシクワガタにこれだけ苦労するとは思いもよりませんでしたね。気温の方は20℃をきり　19度となります，　流石に北陸の高原地帯といったところでしょうか。気温の数字以上に　涼しい感じがします。ここから私たちは　岐阜県の方に越境していきます。ところが　ここがまったくの不発に終わります。ここでは　マイマイ蛾対策で　主要街灯が消され　または多くの街灯がオレンジ灯やＬＥＤ灯に変わりつつあります。マイマイ蛾の影響でしょうかね～。岐阜県側は　早々に見切りをつけて　福井県に再び入り先ほどの第１，第２ポイントに戻ります。まずは　先ほどアカアシクワガタ♀を採集したポイントですが　今度は　Ｉさんも私も　ミヤマクワガタ♀を連発して見つけます。♂が欲しいのだけど・・・・・・・・。

つづいて　第１ポイントにもどりました。相変わらず　コカブトもどきカブトムシやコクワ♀ばかり目に付きますね。私がノコギリ♀を見つけている頃　Iさんが　声を上げます。灯火の下の草むらの中より　待望のミヤマクワガタ♂を見つけたようです。Ｉさんといっしょに大顎の形状を確認すると間違いなく基本型でしたね。10年前も基本型でしたが　やはりこの地域一帯に棲息するミヤマクワガタ♂は　フジ型ではなく　基本型のようですね・・・・・とりあえずは　最低限の目標は達成でした。ただ　マイマイ蛾の後遺症で　多くの街灯が　消されていましたので　早くこの問題が終結して　また元のように街灯が　全開で　もっと沢山　採集できる状態に　戻って欲しいものですね。

大アゴの基部にある第１内歯の発達が悪るく先端が大きく二股する。
まさに　基本型らしい特徴が色濃くでている典型的な基本型でした。
私の保有する　10年前の標本の通りでしたね。
関西では　フジ型ばかり見て来ましたのでもうフジ型は飽きました(笑)
また　エゾ型ミヤマが居る可能性も否定できませんので　もう少し、ここ
で　採集を続けてみたいですね。

今日の採集では　カブト虫が　多く目に付きクワガタムシは♀ばかりで　クワガタの灯火採集も末期かなと　思いました。とにかく　10年前も♀が多かったですから　来年以降は　採集時期を変えてみようかなぁと考えています。アカアシも基本型ミヤマも　まだ採れることは確認できましたので　来年以降の楽しみとしましょうね♪

ノコギリクワガタペア	ナガゴマフカミキリ

ミヤマクワガタ♀	アカアシクワガタ♀