私この採集記も久しぶりでは　ないでしょうか？今年は本当に多忙で　あんまり採集に行けてなかったなぁ・・・。多分,今年最後の出撃でしょうか？この時期としては　私はネブトの材割り採集でしょうね！！色々と計画はあるのですが　今回は　まずは地元大阪からですね。朝，のんびりと起きて　車に乗り　目的とする場所に到着します。ここのポイントは広葉樹中心で　赤松があんまり無かったような気がします。

まずは　目につく倒木，根っこを見てみますが　全くの不発におわります。坊主は無いとたかをくくって居ましたが　ひょつとしたら　今日はだめかもしれないなぁと覚悟を決めます（笑）。少し歩いて　ふと目に入った　クヌギの朽ちた根っこの周りを掘って見ますと　ネブト幼虫が　出てきます。やれやれ　やっとたどり着きましたね！このクヌギの根っこ周りには　良質のクヌギフレークが　有ります。ただ　あまり深く掘ると粘土質の土が出てきましたので　クヌギフレークのある場所と　クヌギの堅い部分（樹皮などですが）がある所が両方得られる場所は狙い目です！と言うのは　ネブト幼虫は堅い部分を利用して蛹室を作る習性が　有る為です。案の定　次から次へと幼虫が　採集できます。数えていないので判りませんが　推定２０exほど採集したところで　止めます。ちなみに　小さいスコップでフレークを掬ってみましたが　市販のネブトマットを見ているようであります。本当はこの周りをもっと掘れば　死んだ根っこ塊が出てきて成虫や幼虫がもっと採れる可能性がありますが　止めて次のミッションに進みます。

今度は　少し離れた場所に２本のクヌギの自然倒木が並んでありましたので　これを割ってみましょう。この倒木の中には　これもまた良質なクヌギの黒ぐされのフレークが　大量に出てきますが　ちゃんと生木の部分も有ります。これは良いのではないかと思えますので　更に割って行くと　ネブト幼虫がポロリと出てきます。ピンポーンですね！！ここのクヌギフレークも先程の根っこ掘りのクヌギフレーク同様に　市販のネブトフレークを見ている様です。最終的にはネブト成虫が１７ex，幼虫が推定３０exと出てきましたので　これは恐るべきクヌギの倒木です！良好な材ですと　ネブトも多量に生息しています。ちなみに　この材の端には　シロアリが多く巣食っていました。

ネブトは松枯れ病対策として切られた赤松の倒木や根っこ株が有名ですが　自然倒木の松の倒木や根っこ株では　乾湿が激しいので　なかなか生木と朽ちた部分が両立し難しいのですが　人工的に切られた松の倒木や根っこ株には　水分量が一定に保たれ生木と朽ちた部分が両立して　丁度ネブトの好む状態になります。ですから　ネブトは好んで入ります。しかしながら　所詮，これらはもともと人間が作り出した環境であって　古来よりネブトクワガタが営んできた環境ではないと思っていましたが　その疑問に対する解答が　これではないでしょうか？ネブトはクワガタムシですので　やはり基本はクヌギやコナラなどのドングリの木や南方のスタジイにあるのではないでしょうか！

シロアリもネブト材を考えたうえでは　1つの重要なファクターであると言えます。詳しくは　判りませんが　何らかの影響はあるのでは・・・・。

今日は　本当に　良い採集ができましたね！もう10年以上もネブトクワガタ採集をしてきましたが　よくここまで　到達できたものです。

クヌギの立ち枯れ根っこ株	土を掘ると出てくる幼虫	根っこの堅い部分に付いている幼虫

倒木を割っていると　良いフレークが！	堅い部分付近に幼虫が居ます	成虫も出てきます。