採集記管理No.Ｈ９５

京都府某山で春の女神を求めて・・・・
　　　　　　　　　　　　　　ースプリングエフェメラルー
（採集日 2009.04.19）

春のほんの短い一時期だけ現れるスプリングエフェメラル。ギフチョウの印象が強いですが、花にもあるんですよ！。カタクリの花もそうです。ギフチョウもカタクリも1年の間のほんの短い期間の一瞬に輝きを放つ，この瞬間を求めて　私は1年待ちました。今年は暖冬で　この輝きの時期を見つけ出すのが　本当に難しい年でしたが　私なりに　今年の　ギフチョウの時期を　じっと狙っていました！今日は　気温も高く，快晴との予報があり　行くなら今日だと　思っておりました。朝，早くに起床して　朝飯も取らずに　自宅から最寄の駅までを　すっ飛んで行きました。ここから　ＪＲと私鉄を　乗り継いで　京都に入り，更にバスに乗り　京都某山への登山口へと　行き　登山開始です。時間をかけて　山道を登って行きますが　今日の暑さは　尋常では　有りません。意識して薄着をして行きましたが　薄手の長袖ボタンダウンのシャツが　汗ばんできます，もうT-シャツでも　良いぐらいです。途中では　見事なまでの杉の植林の林を抜けて行きますが　これを見ると　本当に　ここなんだろうか？と心配になります（笑）。私は　急な登山道を登り　相当しんどい感じですが　やがて頂上が　近くなってきて　なんとか　気力，体力とも　回復していきます。やや広めの林道を歩きます。すると　早速ギフチョウが　林道を　横切って飛んできます。早速現れましたね♪。ここでは　たぶん２〜３匹だと思うのですが　確認できました。なんと　幸先の良いことでしょう！杉ばかりで　あんまり花も確認できなかったけれど　こんな所にも　飛んでくるのですね！

京都の某山	しんどい登山道です	最初に出会ったギフチョウ

私は　やがて　某山の頂上付近に　差し掛かりますと　ポツリポツリと　ギフチョウが　飛来してきます。ここはと思う林道の脇に　止まり　よく飛んでくる場所に　待ち構えていると　計算どうり　何匹も飛んできます。今回は　京都と言う場所柄を考慮して　虫網を　持参してこなかったため　私の帽子で　やけくそで　スイングすると　なんと1匹　ネットインならぬ　キャップインです（笑）しかし　私は蝶の標本までは　やるつもりは無いので　蝶に関してはキャッチ・アンド・リリース！！。このまま　この場所に居座ってギフチョウの飛来を待って　観察と採集をしていても良いのですが　　今回は　私が狙いを定めた場所には　まだ行っておりません。北側の谷で　カタクリの群生地で　ミヤコアオイが　ある　大本命地に　行かなければなりません！。その場所に着くと　カタクリの花が咲き乱れて　カメラを持った　写真愛好家達が　居ます。これは　凄い！案の定　あちらこちらより　ギフチョウが　現れます！！目を凝らしてみると　カタクリの花に吸蜜しに来ているギフチョウも居てます。思わず　写真を　撮りまくります。 ここは　ギフチョウの楽園だ！！ここに来て良かった！！ ここに　腰を落ち着け　スミレやカタクリの花が　咲き乱れて　ギフチョウが次から次へと舞を披露してくれる。最近　不景気で暗い世相ですが　そんな俗世間のことは　忘れて　私は　夢のようなひと時を　過ごしています。私が　念願にしていた　ギフチョウがカタクリの花に　吸蜜している状態，同じくスミレの花に吸蜜しているもの，♀のギフチョウが　産卵している状態の　３つの写真も撮れました。しかも　１度に　３つとも叶うとは　思いもよりませんでした（笑）。私のデジカメは　相当　古く　そんなに　高級な機種では　ありません。ですから　写真を撮ることに執念を燃やされているかたには　とてもお見せできないような写真では　有りますが　私の場合　撮れれば　OKです。
天気もよく　気温も高く　時期も　どんぴしゃと言う感じでしょうか。 カタクリや　スミレの花も　ぴったりでした。

ミヤコアオイの葉に 産卵中のギフチョウ♀	スミレの花に 吸蜜中のギフチョウ	カタクリの花に 吸蜜中のギフチョウ

登山は　相当に　しんどいですが　その苦労も報われるような　ひと時でしょうね！今日は　どれだけのギフチョウを　見たのでしょうか？来年　また，ここに来ても　これだけのギフチョウには　もう会えないでしょう。その位，　今日は最高の条件でした。

谷に下りる林道でのギフチョウ	山頂付近でのギフチョウ

春の爽やかな香りに包まれた山上で　そこには　カタクリやスミレの紫の花が　咲き乱れ　その上にはギフチョウが乱舞する。このような空間で　私は俗世間のしがらみを忘れて　のんびりと過ごしています。これは　至高の贅沢では　ないでしょうか！
たぶん　来年も　また違う場所に行って　この至高の贅沢を味わうために　チャレンジするでしょうが　これは　気温，天候，スプリングエフェメラルの時期，私の休日などの全ての条件が　合った時のみに　許される贅沢なので　なかなか難しいのです。今度は何時になるのでしょうか・・・・・・・・。